万ちゃん(村上万里)のバリアフリーよもやま話(言いたい放言) リハビリに目標を設定

 脳出血で倒れ、救急搬送されてから早くも二年半が経過しましたが、この間、意識が戻ってからはずっとリハビリに励んできました。担ぎ込まれた総合病院に始まり、回復期に入ってのリハビリテーション病院、そこで180日間過ごしてからの老健での3か月、さらには老健を退所して自宅に戻っての二年弱は別の老健への通所リハビリと訪問リハビリとで、都合約二年半のリハビリ生活でした。

 右の視床脳出血の後遺症でしたから、いわゆる左片麻痺です。左手は肩から指先まで機能全廃(障害者手帳にはそう書いてありました)で、左肩から腕がただだらりとぶら下がっているだけで、左足もまともに動きません。顔も左側は分厚いゴム版を張り付けているような感じで、ほぼ感覚がありませんでしたので、よくほほの内側を嚙んだものでした。そんな状態でのリハビリは、運動機能の回復ということばかりを考えて、というより、それ以外は考えるゆとりもなく、リハビリに臨んでいました。そのかいあってか、左手は多少持ち上がるようになり、30分程度であれば杖なしでも歩けるようになりました。また、食事の際もほほの内側を噛むこともほぼなくなりました。

 そうなってくると、元来欲深い人間ですので、いろいろとやりたいことが頭をもたげてまいりました。運動機能ばかりでなく、社会生活への欲求も待ってましたとばかりに出てまいりました。具体的には、①ここまでは比較的近くに住んでいる仕事仲間に頼んで、車で運んでもらっていた都心での打ち合わせにも、単独行動で電車に乗って出かけることができるようになる、②完全とは言わないまでも、何とか工夫してゴルフ場でゴルフを楽しめるようになる、③かつては、週末の趣味にしていた洋風料理の創作活動を再開する、④3人に増えた孫たちと駆け回るのは無理だとしても、多少は絡んで遊んであげる、ではなく、遊んでもらえるようになる(笑)、の四つを掲げました。

 そして通所している老健と訪問リハビリのそれぞれの理学療法士作業療法士さんに具体的な欲求を提示し、実現するためにクリアしなければならない課題を目標として設定することによって、リハビリの更なるモチベーションにつなげようということになりました。老健に通っていると、運動機能の維持を目的としている調光器高齢者の方々と一緒のスペースでリハビリするため落ち気味になるモチベーションを高めることが可能になったので、その点でもよかったと思っています。さて、更なる高みを目指して、頑張ります。