万ちゃんのバリアフリーよもやま話

 私は昨年2019年の3月9日に自宅で脳出血で倒れ、救急搬送された病院、回復期リハビリテーション病院、介護老人保健施設でのリハビリを経て、昨年暮れに自宅に戻ってきましたが、左半身にマヒが残っており、現在は車イスと杖の併用で暮らしています。

 そんな暮らしの中で出かけて行った先々で感じたことやバリアフリー度などを私の勝手な基準で考え、評価して記して行きたいと思います。今年はパラリンピックも開催されますし、障害者でも暮らしやすい環境整備の一助になればと、多少不愉快だと感じる方がいらっしゃるかもしれないことを覚悟の上で感じたままに記します。お許しください。

 さて、様々な施設でのバリアフリー度を感じる時、私が大事にしたいと思っているキーワードは、「安心」です。その安心のど真ん中にあるのがトイレなのです。私の場合、車イスから立ち上がるのはそれほど問題ありません。立位保持もほぼ問題ありません。ただしそこから便器の方に移動し便座に腰かける時に手すりが必要です。便器から立ち上がる時も同様に手すりが必要です。それも、左半身マヒなので左手が使えません。ですから、できれば右側、右手でつかまることができるところに手すりがあるとうれしいのです。

 また、広さについてもある程度確保していただいているとホッとします。ただし、床に何か置いてあったり、手洗いの洗面台の高さが車イスの背中のハンドルの高さと同じであったりすると洗面台にひっかかって回転ができず、慌てることになります。何も自由自在に回転できなければというつもりはありません。私も前後に動いたり微妙に調整しながら移乗できるポイントに車イスを進め、用を足そうとしています。ただどうしようもないことがあるのです。入り口付近で回転できず鍵がかけられなかったり、手を洗おうとしても、ハンドルに洗面台が挟まり身動きできない、とかですね。

 そこでお願いです。これからすべての施設、建物を設計やプランニングされる方、2020をバリアフリー元年と位置付けて、障害者目線で考えていただければと思います。何卒よろしくお願いします。