万ちゃんのバリアフリーよもやま話 言いたい放言 「利用可能なお店が増えました」

 先日、以前から所属しているボランティア団体の会食会に参加してきました。実は、倒れて以来ずっと休会状態だったのに加え、会自体もコロナ禍で食事会は開催できていなかったようなのですが、コロナの感染も落ち着いてきたこともあり、久々に開催することになったということで、お声がけをいただいたので、近況報告を兼ねて参加することにしたのです。ではありますが、いつも通り問題はトイレです。電話で問い合わせたところ、フロアは段差もなくバリアフリー状態ですが、トイレは車いすのまま入れる状態ではないということがわかり、事前に見学させてもらうことにしました。

 見学は、信号もなく、時々事故が起きている横断歩道を渡らなければならないということもあり、家族に同行してもらって、お店を訪ねました。事前に電話していたこともあってか、仕込みの時間にもかかわらず、気持ちよく受け入れてもらいトイレチェックをさせていただきました。

 その結果、トイレは、極端な段差はないものの、車イスでの入室は厳しく、トイレ前の廊下に車いすを置いて、杖歩行で入室することにしました。個室は壁のボードは天井と床でしっかりと固定されていたので、ドアを閉める前に、その壁ボードにつかまって腰掛けることで解決できることが判明しました。その時、店長と思しき人に、普通はどのあたりに手すりがついているのですか?と聞かれたので、壁ボードの扉よりの端の位置をこのあたりにこうついていると安心です、とだけ伝えて、お店をあとにました。

 さて、食事会の当日、妻に車で送ってもらい、お店に入り、会費を払って席に案内してもらうと、お店の人に、会が始まる前に、トイレを済ましておかれませんか、ご案内します、と言われたので、甘えて、トイレに案内してもらうと、この前の店長と思しき人がトイレの前に立っていました。彼が、どうぞと言って個室の扉を開けてくれたので、すっと入室すると、なんと、壁に手すりがついていたのです。「私がつけました。これで問題ないですか?」と、満足げな顔をした店長らしき人。私は「完璧です。助かりました。ありがとうございます」と応じて、感動しながら席に戻りました。単純ですが、お料理もおいしく感じました。今度は家族を連れて来ることができるなと、利用可能なお店が一軒増えた瞬間です。今、バリアフリートイレの適正利用について啓発キャンペーン活動を進めていますが、その後は、個室内の手すりの設置の標準化をテーマにしようかと思いました。