万ちゃん(村上万里)のバリアフリーよもやま話 スマホ歩きはバリアフル

 今日、髪を切りにいつもの床屋さんに行きました。電動マイカー導入以来、単独で行くようになったのですが、出入り口に設置してある段差スロープが材質のせいか電動マイカーの車輪がスリップしやすく、何度か立ち往生したことがあるので店の外に私を認めたお店のスタッフが迎えに出てきてくれて、後ろから少し押して介助してくれました。もうすっかり私の介助には慣れてくれたようで、本当にありがたいです。

 それで、いつも通りにバリカンとはさみで調髪してもらい、お店の外に出たところで事は起こりました。そのおじさんは、店の外に出てきた車イスの私を見て一瞬立ち止まったのですが、そのあと何にも気づかなかったようにスマホに目を落とし歩き始めたのです。私は車が通る道でもあり、そのおじさんをやり過ごすことにし、その場に止まったままおじさんのほうを見ていたのですが、スマホ見ながら歩いていたそのおじさんは、車イスの私をよけてくれることもなく、ものすごい目で私をにらみながら、私の前を通り過ぎていきました。

 ただ、スマホから目を離して、20センチばかり右に足を運んでくれればいいのに、何の問題もないのに、我が道を行くで、行く先にはなんの障害物もあるわけがないという感じで歩いてきたのでした。スマホ歩きもスマホ運転と同様に危険ですよね。以前も一度コンビニの前で妻を待っていた私の車イスを、スマホ歩きのおじさんが蹴飛ばし、見事に脛をぶつけて痛がっていましたが、危ないのでスマホ歩きは本当にやめましょう。

 これは、バリアフリーうんぬんかんぬん以前の問題でした。それとは逆に、横断歩道を渡る私をかばうように、小学生の登下校を見守る緑のおばさんのように、両手を広げて車のほうに背を向けてくれた方がいました。意識の違いといってしまえばそれまでですが、いつか誰もが優しい共生社会が実現することを願って活動していこうと思います。